2020年9月15日、世田谷区の認可保育園(私立)「たまがわみんなの家」さんにて、保活講座を開催しました。
2017年から開催させていただいている、「たまがわみんなの家」さんでの保活講座。開講当時、世田谷区といえば、待機児童数全国ワースト1をばく進中で、参加者の皆さまには「残念ながら…」と保育園に入りにくい事実ばかりをお知らせしてきたのですが…。
今年はちょっと違ってました!
ネウボラ事業の一環としての「保活講座」
ていうかその前に、認可保育園が保活講座をやるの…? 一体なんでまた…? そうお思いの方もいらっしゃるかもしれません。
「たまがわみんなの家」での保活講座は、地域のママ+赤ちゃんに、気軽に保育園へ足を運んでもらうためのきっかけづくりです。
「ネウボラ」という言葉、ご存じでしょうか?
ネウボラとは、妊娠期からの切れ目ない支援のこと。妊娠出産によって社会のセーフティネットから外れてしまう人がでないように、保健師さんや子育て支援者が、妊娠中から母子に積極的にアクセスしていこうという取り組みです。
つばさ福祉会さんでは、各地で運営されている保育園を、地域の子育て支援の拠点にしようと考えています。保育園に入園できた家庭だけでなく、妊娠中の方や入園前の子、さらには保育園に入れる予定がない人まで、すべての人に広く門戸を開き、保育園に足を運んでもらって、「安心できる場」を一つでも多く地域に増やしてもらおう!という取り組みを行っておられるわけです。
保育園に足を運ぶきっかけの一つとしての、保活講座。
2017年から開催してきた「たまがわみんなの家」さんでの保活講座は、そんなミッションを背負って開催させていただいております。
待機児童ゼロを達成した世田谷。だけど…?
さて。そんなミッションを担っている保活講座ですが、毎年世田谷区の保活といえば、それはそれは血で血を洗うような激戦。
厳しい現実ばかりをお伝えするのが通例でした。
ところが今年5月。「世田谷が待機児童ゼロに!」というニュースがネットを駆け巡り、私はリアルにコーヒーを吹きました。
え。うそでしょ!? って感じで。
それまでぶっちぎりのワースト1だった世田谷区は、大変な財政出動と行政の努力で、保育園の数をどんどん増やし、ついに待機児童ゼロを達成しました。 世田谷には「保育の質ガイドライン」という他区よりも厳しい認可基準があるため、新しい保育園を建てるにも民間が参入しづらい(他区よりも厳しい)という背景もあり、それはそれは努力をなさったことでしょう。
もちろんそれは喜ばしいことです。
でも、実際のところやっぱり、「希望する保育園に全員が入園できているわけではない」という現実もありました。認可保育園の枠が空くのを、認証保育園で待っている人、近くに保育園の空きはあるけど、行きたいのはそこじゃない、という人。数にしてざっと700人以上。そういう隠れた数字を、保活講座では包み隠さずお話しさせていただきました。
20園以上見学をして、全落ちという人も
ご参加者には、すでに何回も入園選考から漏れている(落ちている)という人もいらして、厳しい現実をみんなで共有するという一幕もありました。
待機児童ゼロ=行きたいところに全員が入れているわけではない
ここ、大事なとこなのでメモしてくださいね!
参加者の声(抜粋)
今まで知らなかった情報が得られた
自分の中で整理できてなかった情報がきれいにまとまった
保活ってヤツは、ほんとビックリするくらい、アナログな世界。
行政の制度なのである意味仕方ないところもあるのですが、一元化されていない情報、文字だけがずらずらと並んだ入園のしおりを読み解き、ネットから関連情報を引っ張ってくるのに、皆さん毎年、本当に苦労されています。
保活を熱心にやられている人はたくさんいますが
「本当に私の解釈で合ってるの?」という不安を抱えている人も、多数。
そんな皆さんが、自分なりに蓄積してきた情報をきちんと整理して、確認して、保活に再び立ち向かう力を得る講座として(笑)、ご活用していただいています。
ご自身の体験をまじえてとてもわかりやすくお話いただき、今後の保活に活かしたいと思います。
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。よい結果となりますことを、心からお祈りしています!
またご不安なことやお悩みがあれば、保活カフェなどで気軽にお話ししていってくださいね。