新型コロナ

コロナ禍のヒーローは誰か? コロナ感染症対応従事者慰労金交付事業に思う

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令和2年5月27日、コロナ感染症対応従事者慰労金交付事業について政府から発表されました。

医療従事者はコロナ禍のヒーロー。これは間違いない。

でも、そのヒーローの子どもを預かってくれた保育者だって、ヒーローだよなと思うわけです。

医療従事者に5~20万円が支給される「新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金」 

医療に従事する方の数は、全国で約310万人超。

このたびのコロナ禍では、本当にさまざまなリスクやストレスを抱えながらお仕事に従事されたことと思います。介護施設従事者も同じく、本当に頭が下がります。

というわけで、医療従事者の皆さま約310万人に慰労金として1人あたり5万~20万円を支給するという 新型コロナウイルス感染症対応従事者慰労金   には、諸手を挙げて大賛成。

私のお金じゃないけど(いや税金という意味では私のお金だけど)、どうぞどうぞ持ってって!少ないけど!ほんと! という感じで、この政策には花丸をつけたいです。

この事業では一人ひとりに慰労金を支払うほかにも、院内感染を防ぐための設備投資や病床確保への支援も強化されるとのこと。また、 医療従事者とは別に、介護・障害福祉事業所の職員に対しても5万~20万円の慰労金を支給するようです。

いや~有益な税金(借金)の使い方だと思います。マスク2枚よりはるかに (笑)。

医療従事者の陰には、保育従事者がいる。

あらためて。全国の医療従事者は約310万人です。

そのうち、子育てをしている人の数がどのくらいかは残念ながら調査できませんでしたが、看護師のボリュームゾーンが25歳~44歳(出典『平成29年 看護関係統計資料集』)で、女性が圧倒的多数を占めていることを考えると、子育ての主たる担い手が医療の主たる担い手にもなっていることは、想像にかたくありません。

しかし、そんな医療従事者のお子さんを預かる保育従事者(保育士、保育園職員、学童従事者、ベビーシッターなども)は、なぜこんなにも光が当たらないのだろう? それがどうにもモヤモヤして、引っかかってしまっています。

探せば身近に一人二人はいるであろう医療従事者。わが家も上の子が保育園時代、クラスの18世帯中4世帯が看護師さん家庭で、保護者会のディスカッションに「いんすいりょう」(飲水量)とか「ねっぱつ」(熱発=発熱のこと)とかいう言葉がスルッと出てきたりするのを、面白いなあと思って聞いてました(笑)。

あのときのお母さんたちは、今回のコロナ禍でも大変なリスクとストレスを抱えて働いているのでしょう。休校中に小学4年生になり、学童に行くにも微妙な年ごろになってしまったあの子たちは、朝から晩までどうやって過ごしたのかな。

信頼できる保育施設が、子どもを預かってくれる。だからこそ、医療従事者はこの危機を乗り越えることができたんじゃないかなと思うのです。

保育園は、社会と経済を回す大切なインフラ

このたび在宅で3カ月弱、登園自粛・休校の子ども(6歳、10歳)と仕事をしてみて痛感したのですが、子どもの世界と大人の世界は、まるで違う。

子どもがそばにいたら、仕事なんかできねぇ~!!

全子育て世帯の親の声を代表して、大きな声で申し上げたいと思います。

以前子らと『インクレディブル・ファミリー』(Disny/PIXER)を見たんですが、保育士さんのことを思うといつもこの作品を思い出します。

小さな赤ちゃんがいるヒーローの一家。 世界の危機に立ち向かう間、赤ちゃんの面倒を見るのは誰か?

全員が当然ママだと(ママ自身も)思っていたけれど、その価値観が一変するというお話。 ジェンダー的にも面白い作品なので、ご興味があればぜひみてみてください!

話が横道にそれましたが。

赤ちゃんを見てくれる人がいるから、世界を救う人が活躍できるのです。

この数カ月間、少しの困難もなく自粛生活が送れたのは、エッセンシャルワーカーの皆さんのおかげ。

その中に優劣をつけるのはばかばかしい話だけど、とにかく医療従事者がヒーローであることは間違いない。そして、保育従事者もまた、ヒーローであることに間違いはない。

「医療従事者」を語るとき、そこには「保育従事者」も包含されていることを、忘れたくないのです。私は。

令和2年5月29日、医療従事者への感謝と敬意を表して、ブルーインパルスが東京の空を飛びました。(飯田撮影。板橋上空で煙が上がる瞬間を見ました!)

「いのち」を預かる陰のヒーローは、ブルーインパルスの飛ぶ青空を、子どもたちの手をひいて一緒に見上げてくれたのだろうか。(いや、お昼寝中だ!無理!)

あの美しい青空を思い返すたび、そんなことを思います。

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